SCiFuku研究会設置趣旨(案)

現在、個人のインターネットの利用率は90%、個人のスマホの保有率は70%弱になっていると言われています 。近い将来、情報ネットワークの普及率が100%に近づき、端末にAIが搭載され、さらに、IoTにより基礎インフラと生活インフラ・サービスが結びついてきたとき、私たちが住む街も暮らしも仕事も大きく変わるはずですが、まだまだその実感は乏しいままです。さまざまなスマートシティプロジェクトの取り組み も行われていますが、その多くはプラットフォームだけであったり、ショールームの実現を目標としたものにとどまっていたりして、ライフスタイルの変容につながるまでには、まだまだ時間がかかりそうです。大掛かりな資金投入をするにしても、私たちの住む街をそもそもどのような姿に変えたいのか、変えることができるのかについての具体的な見通しが必要です。

北丹地域に関しては、文化芸術、商工業、教育、行政にわたって、スマートシティにサービスを提供できるポテンシャルのあるステークホルダー、自治会、NPO、十院などスマートシティ機能を使って新たな活動を求めるステークホルダーがおり、その結びつきによって、他の地域にない、独自のスマートシティを実現できる可能性が秘めています。他方、スマートシティの実現にあたっては、これらのステークホルダーの能動的な参加がなければ、スマートシティ化は空転し、住民の望む方向とは全く異なる方向に流されてしまう恐れがあります。

スマートシティ福知山(SCiFuku)研究会は、市民団体、商工会、起業家、教育機関、行政などからのステークホルダーが会員となり、DX(デジタルトランスフォーメーション)による市民中心の次世代の地域づくりを目指し、次のような活動を行います。

  1. スマートシティに関わる研究開発の動向調査を行い、結果を市民と共有する。
  2. 北丹地域におけるスマートシティに関わる利用者も含めたステークホルダーの調査を行い、結果を市民と共有する。
  3. 会員同士で北丹地域のスマートシティ化の在り方について意見交換を行い、協力の可能性を探る。
  4. 北丹地域のスマートシティ化に関する長期ビジョン、ロードマップ、実現への方策を提言し、結果を市民と共有する。

本研究会は、福知山公立大学情報学部地域協働拠点の下に設置し、オンライン・オフラインで毎月1回程度の定例研究会とSNSによる日常の意見交換を中心にした活動を行うことにより、1~2年で、地域のスマートシティ化に関する提言をまとめることを目標とします。